この仕事をしていく中でわかったことがあります。
リフォームにしても新築にしても「誰かのため」にやるということ。
子供のため
奥さんのため
親のため
そして自分のため。
大切な家族の笑顔に繋がるこの仕事は大袈裟かもしれませんが

その家族の“人生”に役立てた気がします。
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実家を解体しながら、昔の人の知恵に驚かされました。
室内環境を常に新鮮に保つために
使われていた素材は木材、石、藁、土などの天然素材で、
それらは適度な調湿機能をもち、
素材がゆるやかに呼吸し、蓄えられた湿気は外部に放湿され、
逆に外部の湿気を壁内に蓄えて冬の乾燥時には
必要に応じて少しずつ室内に放湿する。
エアコンや加湿器など
ハイテクな機械による制御ではなく、
自然の作用によって「ちょうどいい」心地良さを実現していたのです。
当時の職人さんに言わせれば
「あたりまえだろ!」って言われそうですが
今は当たり前ではなくなっています。

あれから10年が経ちましたが、木や石や土などの自然の素材で

心地良さや耐久性を保証してくれる家づくりだけを追求すること、
それが自分の進むべき道だと教えてくれました。
本物の質感が与えてくれる心地良い暮らしと
経年を楽しみ、長く住み続けられる家、
それを私は「価値」だと考えています。

日本の家づくりの真実を知ってしまった以上
知りながら害をなすことはできません。

未来を担う子供たちのためにも
衣料も・・・食事も・・・住宅も・・・
全てが思いやりの心を大切に人の手で届ける時代になればと願います。
まずは自分の心からです。

田代貴は「住む人の目線の家づくり」に
地道に挑戦していきます。
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全てのモノは、時間の経過から逃れることはできません。
経年=劣化と

経年=アンティーク
という言葉あります。
経年に関する考え方は、その人の価値観が色濃く反映されます。

私は4歳の頃、父親が交通事故で突然他界し母の実家のある延岡で育ちました。

子供の頃は、築50年以上は経っている家の車庫として使っていた部分を

リフォームした部屋で合板のフロアーとプリントベニヤの壁に仕上げられた
6帖一間に男三人兄弟同じ部屋で過ごしました。
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段ベッドに学習机3台、ベッドの上が自分の唯一の基地でした。

今思うと兄弟3人ともずっとアトピー皮膚炎でした。
当時、建築の仕事に初めて触れたことを覚えています。

離れにあった風呂を家に新設させる工事です。
それまでタイル貼りの浴槽に薪でお湯を沸かしていました。
工事期間中に来た大工さんや、左官職人さんとはよく話をしました。
いつもその工事をずっと近くで見て日に日に出来上がっていくのが

楽しかったのを覚えています。
祖父の好みで天井の高い浴室が出来きました。
排水溝周りも水勾配以上に勾配のとれた今思うと高齢者には最悪の浴室でした。
それでも子供には関係のないこと。
風呂が新しくなり、子供にとって家に併設してある浴室は夢のようでした。
離れにあった風呂のように雨の日濡れずにすむし、
素っ裸で家まで走ることがないから冬に湯冷めすることもありません。

たった一坪の浴室でしたが銭湯のようにすごく大きく見えました。
それから風呂が大好きになりました。

祖父が他界し、築70年以上経った家も10年前に建替えました。
生まれ育った家を、大好きだった風呂を取り壊すときはさすがに昔を思い出し
記念に撮れるだけの写真を撮りました。
いつでもあの当時を思い出せるように。
祖母は毎日工事の様子を黙ってみていました。
今はその気持ちが理解できます。
ガキだった自分がその時はわからなかった感覚が

今では手に取るようにわかるようになりました。
新しい家が完成したとき、祖母は泣いて喜んでくれました。

田代貴の建築に対する原点はここです。
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自宅の家づくり失敗経験から、
あらゆる工法や素材、建材を必死になって勉強しました。
解ったことは、海外の家と日本の家に根本的な違いがあること。

海外の家づくりは工法がただ一つ。家が長持ちすることが前提で、
その地方、地域の気候、風土に合った素材や建材を
使い職人の技術で仕上げて行きます。
日本のように、「あの工法が良い、いやコレも良いよ。」といったブレがなく、
家づくりがその国の「文化」となっています。

日本の家づくりの多くは、住む人よりもどちらかというと業者側優先。

家づくりを効率よく作って、早く商品にしてしまう
「産業」になっていると言っても過言ではないと思います。
海外へ行かれた方ならご存知だと思いますが

日本の車を見かけることはあっても
日本の家を海外で見ることはあまりないと思います。

どんなに有名な住宅メーカーの家でも
海外の人から見て日本の「家」が
住む人にとって「良くない」という紛れもない事実があるからです。

海外市場に受け入れてもらえない日本の家づくり。
そんなことマイホームを建てるとき考えもしませんでした。
効率を上げるために工業化された建材を多用し、
我が家のように体に悪影響を及ぼす可能性のある
日本の家はいったい何年住めるのでしょうか?


たった30年もたないという事実をご存知ですか?


「この衝撃の事実を伝えなければ。」

そして
「もっと住む人の目線の家づくりの仕事をしよう。」

そう思い立って独立を決心しました。

これがCloverの誕生物語です。
長男と次男 

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